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吉田秋生の『ラヴァーズ・キス』
吉田秋生のマンガ。2巻と短いので、何度も読み返してしまい、何度も泣いてしまう。
以前、「こどものもうそう」に書いた感想をコピー&ペーストする。

ラヴァーズ・キスamz/bk
□BOOK:吉田秋生の代表作といえば『バナナフィッシュ』だろう。コミックスで読み始めて、続きが読みたくなってたまらず連載誌で読み始めたぐらい面白かった。

だけど、吉田秋生作品で、最も読み返しているのは『ラヴァーズ・キスamz/bkだ。コミックスで2巻(文庫版では1冊)という程良い長さのせいかもしれない。

鎌倉を舞台にした6人の男女のラブストーリー。同じ時間軸の出来事を、主要登場人物のそれぞれの主観で描いて、新たな視点で描かれるたびに、新たな事実が判明し、複雑な人間関係が浮き彫りになってくる。

最初の2話は川奈里伽子という少女の視点で描かれる。このエピソードが以下、他の登場人物の視点で語られる。同一時間が3度繰り返され、最初に描かれたエピソードでは見えなかった人間関係や人の気持ちや行動の真意がわかってくる。

とはいえ、難しい話ではない。それぞれのエピソードは、シンプルなラブストーリーとしても充分楽しめる。が、それぞれが多層的に響きあう感動は、それを独立した単なるエピソードにとどめない。

驚くのは、何度読んでも新たな発見があること。恐らくこの漫画は1コマたりとも無駄がない、1つのセリフも無駄がない。「小説は天帝に捧げる果物 一行でも腐っていてはならない」(中井英夫)だとするならば、これは天帝に捧げるべき漫画だ。

特別にかっこいいセリフがあるわけじゃない。抜き書きしてそれだけ読んだのでは何てことない普通のセリフなのだけど、物語のなかでそれを読むと心に響く。

シンプルなセリフだからこそ、そこに多層的な意味が込められる。

“あんまりきれいなんでおれたちは 浮上して---ラッコみたいにプカプカ浮いて月を見ていた 同じ月なのに---ほんの少し気持ちが変わっただけで 目に映るものはこんなに違う”

少なくとも、7回は読み返しているが、毎回、泣いてしまう。読み返すたびに違うシーンで泣いてしまう(もう先の展開を知ってるためバタバタといろんなシーンを思い出して最初のシーンで泣いてしまうこともある)が、おねえちゃんが激怒するシーンではきまって泣いてしまう。

カラーページなんてないんだけれど、夏の青い空、夏の青い海が見えてくる傑作。ぜひ夏に読んでください。ぜひぜひぜひぜひ。

「BGKアフターダークの巻」の脚注
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by gogoyone | 2004-10-14 04:13 | BGK
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